築70年以上の古屋の建物状態チェック
前回の記事からだいぶ時間がたってしまったが、
田舎での建築方法の
①築70年以上の古屋を、リフォームする方法
②解体して建て替えをする方法
③農地を宅地化し、新築を建てる方法
のうち
「①築70年以上の古屋を、リフォームする方法」
の検討内容を紹介する
目次
建物の維持管理の目安について
建物の維持修繕では、だいたい長くても30年ぐらいで部材の取替などを検討となっている
この母屋は、一度リフォームで
- サッシ取替
- 水回り一式取替
- 部屋によっては内装など一式取替
を行っているらしいが、リフォームといっても
五右衛門風呂・釜戸→ボイラー風呂・床のあるキッチン
といったリフォーム自体も古いものであり、躯体や屋根などは今まで触っていない
なので、築70年も経つと、いろいろなところにガタが来る
まずは、リフォームを検討するにあたって、
建物の状態を目視でチェックする
専門的な知識がなくても、どんなものなのかを見ておくだけで、その後のリフォームにてどんなところに修繕が必要かなどを知る手がかりとなる
写真をとっておけば、業者との打ち合わせ時に具体的に示すこともできる
建物の状態の目視チェック
ここからは、実際に行った建物の目視でのチェックを紹介する
あくまで我流であるので、参考程度にしていただければと思う
外観チェック
まずは外から見て、どこが傷んでいるのかを調べてみる
軒下を見てみると、躯体などに大きな傷みはない
ただ、外壁は漆喰が落ち、下地が見えてしまっていたり、古い建具などは腐っているものもある
また、柱についても、雨が当たりやすいところについては、一部腐っているところもあった(上記写真の左下)
内観チェック
次に内観を見てみる
玄関土間部分の躯体については、健全な状態
ただし、一部部屋の梁には虫食いのあとがあった
また、内壁についても崩れているところが、、、
外から基礎部分のチェック
こちらは、外から基礎部分を覗きこんだ画像
仏間の基礎部分になる
昔の建物なので、コンクリートではなく、石の上にそのまま木造躯体が乗っている
ただ、写真のように、コンクリートブロックの部分もあったのはびっくりした
(床を支える部分なので、ブロックにしているのかな)
中から基礎部分のチェック(基礎ボロボロ)
次にもう一箇所、中から基礎を調べることにした
物置となっている書斎部分の下を調べた
ここは普段入らない部分なので、あまり風も通りしておらず、躯体がどのようになっているのか気になる
物をどけて畳を上げると、野路板(杉板)が敷き詰められている
釘などで留めていないので、野路板をとるだけで基礎部分が見えてくる
野路板を外すと、一部ボロボロになっているところがあった
少し足で蹴っただけで、木材が剥がれ落ちる
また、そこから基礎部分を覗き込むと、明らかに再利用された柱が、、、
この柱もだいぶキている
他の基礎部分も見渡してみたが、なんとも言えない感じ
屋根躯体のチェック
今回調査した母屋は、一部減築しその部分を増築したので、建物を一度ぶった切っている
そのため、屋根躯体のぶった切っている部分も屋根裏から侵入しチェックしてみた
こちらもかなり虫にやられている
まあ70年もたっていたらしかたないのかな
まとめ
今回の目視チェックで
- 外壁、内壁の損傷
- 梁の虫食い
- 柱の劣化
- 屋根躯体の虫食い
などあり、
リフォームするにあたって、躯体もかなり入れ替えしなければならないことがわかった
また、屋根の吹き替えもあるだろうし、しっかりリフォームを行うためには耐震化もしないといけないだろう
(というか昔の石基礎建物の耐震化ってできるのだろうか?)
また、チェック時に再利用されている木材があったが、父に聞くと
昔は建物を建てる際に前の建物の木材を使うことも多かったらしい
なので、再利用されている木材は、その前の茅葺きの建物のときのものらしい
そうなると100年以上前の木材となるので、ボロボロになるのもわかる
建物の状態がわかったので、次は専門家に見てもらおう
次回、神戸市で耐震化の無料診断について紹介する