車中泊DIYその6「車はなぜ夏場暑く、冬場寒いのか」
快適な車中泊を行うには
- 「寝やすいベッド」
- 「しっかりとした断熱」
この2つを満足にすることが、必要不可欠であると私は思う
「寝やすいベッド」は、
によりある程度叶えられたので
「しっかりとした断熱」を行っていく
しかし、「車はなぜ夏場暑く、冬場寒いのか」
その答えは「車は鉄のカタマリだから」であるが
物質の「熱の伝わり方」を理解すればわかってくる
熱の伝わり方
3つの熱の種類
熱の伝わり方には、熱伝導、対流熱、放射熱の3つがある
詳しくは下記HPが解説しているが大雑把には
- 熱伝導・・・物体そのものを伝える熱、鉄鍋の取手が熱くなる現象
- 対流熱・・・空気などの気体が流動し伝わる熱、サウナのロウリュウ
- 放射熱(放射熱、ふく射熱)・・・電磁波として伝わる熱、暖炉からの熱
である
断熱性能をあげるにはこの中の「熱伝導」と「放射熱」に有効な断熱材を使用する
「熱伝導」と「放射熱」の度合いを表す指標に「熱伝導率」と「放射率」がある
熱伝導率
熱伝導による物質の熱の伝わりやすさを熱伝導率к[W/mK]で表され
厚さ1mの板の両端に1℃の温度差がある時、その板の1m2を通して、1秒間に流れる熱量をいう
代表的な熱伝導率は下記HPのとおりですが
https://www.decos.co.jp/wp-content/uploads/a604dce6c4b98edf35ab94aa611cfdf5.pdf
抜粋すると
材料 | 熱伝導率[W/mK] |
鋼 | 55 |
アルミニウム | 210 |
コンクリート | 1.6 |
木材 | 0.12~0.17 |
住宅断熱材 | 0.06~0.07 |
となり、鋼やアルミニウムのような金属系の熱伝導率が高い(熱が伝わりやすい)
鋼は木材と比べても300倍熱を伝えやすい!!!
また、空気の熱伝導率は0.02(W/mK)で、よくある住宅の断熱材は材料内に気泡を作るなりして空気の熱伝導率の低さを利用している
そのため鉄のカタマリである車は、熱が外から中へ伝わりやすく、夏場暑く、冬場寒い状態となっている
放射率
ふく射熱(放射熱)などによる熱の吸収度合いを放射率という
放射率は0 から黒体の値である1 の間の値をとる
詳しくは下記HPが解説している
この値が大きいほど、熱を吸収しやすいので、断熱材にも熱を吸収しにくい材料を使用した方がいい
どのようにして車の断熱を行っていくか
快適な車内を目指すために
- 熱伝導率が低い(熱を伝えにくい)
- 放射率が低い(熱を吸収しにくい)
上記2つの条件を満たすように車内に断熱材を隙間なく敷き詰めていく
隙間なくというところがポイントである
いくらよい断熱材を使っても、断熱材を使わない隙間が大きければ効果は薄い
「冬場にダウンジャケットを着ていても、半ズボンを履いていれば寒い」
というのと同じような感じ
どんな材料を使う?
㈱GSのメタルシート(MS-2)を車内に張り巡らせることにした
選んだ理由としては
- キャンピングカーでの実績が多く、車中泊DIYにもよく使われている
- 厚さ5mmのため床高をあまり上げずに断熱できる
- 熱伝導率が0.023(W/mK)と低く外気温が伝わりにくい
- アルミによる熱反射により、夏場の日射を反射できる(放射率が低い)
- 薄いので天井や側面など車両全体に使用しやすい
1ロール(幅1m、長さ30m)+専用テープ(30m巻)5つで送料合わせ 41,256 円であった
専用テープは途中で足りなくなったが、シートはちょうど使い切るぐらいの量であった
次回以降、この材料を使い車の断熱化を記載していく
【断熱化まとめ】