車中泊DIYその4「サブバッテリーシステムのテスト」(NV350キャラバン)
車中泊DIYその3により、115ahのディープサイクルバッテリー、1200Wのインバーター、200Wのソーラーパネルでサブバッテリーシステムを構築した
今回はその実力をテストする
定格1400W IHクッキングヒーターのテスト
家で使っている定格1400W IHクッキングヒーターでお湯を沸かしてみた
出力を強にして使うと、起動はしたもののすぐにでインバーターが保護モードになってしまった
やはりインバーターの出力が1200W(最大2400W)までのものなので、連続運転は無理だったのだろう
ただし、出力を中にすれば連続運転しお湯を沸かすことができた
ただしこのIHは家庭でバリバリ使っているので車に積み込んだり、出力をいつも中以下にするのは面倒なので他を検討
実家に兄が一人暮らし時代に使っていた、小型のIHクッキングヒーターが定格700Wなのでこれを使うことにした
定格700Wでは問題なく使用することができた
定格75W小型冷蔵庫の常時運転
冷蔵庫起動
次に車内に冷蔵庫があれば何かと便利なので、実家にいたときに使っていた定格75W小型冷蔵庫をソーラー発電しながら常時運転できるかをテストしてみた
出力も小さいため問題なく起動でき、1時間も経てば冷蔵庫内は冷え冷えに
まずはこのまま午後5時から翌朝8時まで放置し、バッテリーがもつか試してみる
次の日、インバーターのバッテリー保護機能(一定電圧以下になると、電流供給を遮断)が働き、冷蔵庫が切れていた
残念!!115ahのディープサイクルバッテリーでは、一晩常時運転は持たないようだ
使用電力の計算
一晩容量が足りなかった理由を考えてみる
使用したM31Fディープサイクルバッテリーの容量が115ahなので単純計算では
115a✕12V=1380W
75W/hの定格出力がずっと続くとしても
1380W÷75W/h=18.4h
のため一見午後5時~8時の15時間、バッテリーが持ちそうなように思える
これにはインバーターの変換効率とインバータ自身の消費電力が関係している
一般的にインバーターによる12Vから100Vへの電力変換効率は80%程度と言われているので75Wの冷蔵庫は
75W/h÷0.8=94W/h
の消費電力となる、
また、インバーター自身の消費電力も、インバーター出力の1~2%程度あるので
1200W/h✕0.02=24W/h
合計で約120W/h程度の消費電力となる
これによると
1380W÷120W/h=11.5h
また、負荷をかけることによる電圧低下やインバーターのバッテリー保護機能もあり、
実際には10時間も運用できないと思う
冷蔵庫を常時運転するには
上記から、家庭用冷蔵庫を常時運転するに電源にM31Fディープサイクルバッテリーが2個以上必要である
実際にキャンピングカーでは2~4個並列接続している
また、今回試せなかったが給電能力も足りない
ソーラーパネルの発電能力は
公称最大出力動作電流 (Imp): 5.72A
となっているので、2枚並列で最大約11A
車の屋根では角度がつけれず、実測最大は6Aほど(瞬間的には8Aのときもあるが)
下記画像の最大が6Aほどと見積もって
4時~16時の平均が3Aぐらいと考えると、
3A/h✕12V=36W/h>110W/h(小型冷蔵庫の消費電力)
となり、消費電力の方が大きい
車中泊で楽しむには、100Wソーラーパネルを4枚以上にし、走行充電も行えば常時運転ができるかと
つまりまとめると
M31Fディープサイクルバッテリーを2個以上
100Wソーラーパネルを4枚以上+走行充電
が必要!!ん~冷蔵庫ひとつにそこまでかけれらない!!
そもそも、インバーターを常時可動させるのはインバーターへの負荷を考えやめたほうがいいので、常時可動する電化製品はインバーターをかまさない12V製品を使うほうがいいだろう
ENGELの冷蔵庫は、キャンピングカーにもよく使われていて、冷蔵・保冷能力がとても高いらしい
また消費電力も40W程度で、インバーターによる使用電力増加がないので常時運転もしやすくなる
これらは、実際に車中泊しながら必要なら検討していけばいい
また、安上がりに済ませようとすれば、クーラーボックス+氷や保冷剤がベストだろう
一度キャンピングカーをレンタルしたこともあったがが冷蔵庫内に保冷剤を入れておくだけで事足りた
結論
・IHクッキングヒーターは定格700Wのものを使用可能
・冷蔵庫など常時運転するものは12V製品を使用したほうがいい